Interview

航空機を、日本の活動を、技術の面から支えていく。 整備センター 部品事業室装備品整備部 アビオニクス整備第1課 小形 知之 2003年入社 工学部電子情報系専攻航空機を、日本の活動を、技術の面から支えていく。 整備センター 部品事業室装備品整備部 アビオニクス整備第1課 小形 知之 2003年入社 工学部電子情報系専攻

1つの分野を深く深く追求していく。

大学院での専攻は電子工学。周りには電気電子メーカーへの就職を希望している人が多く、私もそちらに目が向いていたのですが、ANAの総合職技術職の存在を知り気持ちが傾いていきました。社会への影響が目に見え、人の生活を豊かにする航空機を技術面から支えるという仕事に大きな魅力を感じたからです。入社後に配属されたのは、飛行機に搭載されるアビオニクス(航空電子)装備品の修理・点検を行う装備品整備部。部品ごとに担当が振り分けられ、1つの分野を深く追求できるのが特徴です。当時担当していたのは衝突防止装置や衛星通信装置などの無線装備品で、13年目の現在も同部門に所属しています。電子工学とエアラインは一見関係が無いようですが、私が入社したころは、偶然にも航空機の仕組みが機械から電気へと移行する時期にありました。ひと昔前まで、機体を安全に運航させるために必要な部品は機械仕掛けで動いていましたが、近年はほとんどがコンピューターによる電気制御になりました。今や「電気の飛行機」とも言われるほどです。特に787型機以降、様々な新技術が入ってくるようになりました。新しく入ってきた航空機やそれに伴う新技術をうまく使いこなし、お客様に安全で快適な飛行機を提供していくことが我々の部門の大きなゴールです。

修理だけでなく海外出張をすることも。

ANAの装備品整備部は、単なる部品整備修理作業と大きく異なる点があります。一般的には、自社商品の不具合を自分たちで見つけて修理・改修する、というところで仕事が終わりだと思います。しかし我々は、時に海外のメーカーと折衝を行いながら部品を改修していくこともあります。社内だけで完結せず、日々の仕事で得た気付きや知見をもとに、社外と連携をとり部品の品質向上を図れるというのが大きな違いですね。自分の意見を次の改修内容に取り入れることもできます。また、この部門では新人の頃からアメリカやヨーロッパのメーカーと折衝したり、海外出張を行う機会があります。向こうのエンジニアも外国人とはいえ、飛行機や装備品の知識といったバックグラウンドは共通しているのでコミュニケーションもできる。時には現地で飲みに連れて行ってもらったり、逆に日本に来た際は居酒屋に連れて行くことも。海外のエンジニアと腹を割って話し合い、飛行機をより良くしていく。実はそんなダイナミックな一面も、ANAの装備品整備部にはあるのです。

ANAで1番になることは、世界で1番になること。

私の場合、入社からほぼ3年周期で担当の部品が変わってきました。入社後には無線装備品、その次がコックピットの計器、その次がエンジンやブレーキの制御装置、そして今はまた無線装備品を担当しています。担当の仕事を一人でこなせるようになったら次の部品に移る、というのがこの部門の流れとなっています。中でも私にとってターニングポイントになった出来事が2つあり、その1つが新人の頃にマンツーマンで指導をしてくださった先輩との出会いです。先輩からは技術だけでなく生き様まで教えていただきました。特に印象に残っているのが「装備品の分野で1番になるように」という教えです。ANAの装備品整備の分野は世界的水準で見ても非常に優れており、ANA内で1番になるということは間違いなく世界の1番に近づくということです。現に我々が経験した不具合や気付きは、他社だけでなくメーカー側でも知らない場合が少なくありません。多数の飛行機を高頻度で運航しているANAが経験したことは、今後他社でも起こる可能性が高いのです。当社で働くことの重みと、そのような環境で1番になることの意義を若いうちに教えてもらえたことは、自分のキャリアの中でも非常に大きかったと感じています。そして私自身が中堅社員になった今、そのことを若手や新人に積極的に伝えるよう心掛けています。

手掛けた部品が空を飛ぶ、という喜び。

もう1つ私にとって大きかったのが、現在所属している班でチーフに抜擢されたこと。以前までは自分で手を動かし整備をすることが主でしたが、現在は15人の班を取りまとめる現場監督としての仕事がメインです。作業の進捗確認や期日の調整をしたり、メンバーに何か困りごとがあったら相談にも乗るなど、班をいかに上手に運営するかを日々考えています。部品の整備というと個人作業のように捉えられがちですが、実際にはチームワークやコミュニケーションが欠かせません。これまでとは違うチーフという立場から仕事を進めることで、新たな経験を積めることが自分にとっては大きいですね。こうして社内外と連携をとりながら部品を整備し、その部品を搭載した機体が空を飛んでいるのを見たときは、他では得難い嬉しさや充実感がこみ上げてきます。特に年末年始やお盆の時期などにお客様が大勢搭乗されているのを見ると、「自分の仕事が日本の活動を支えているんだな」というやりがいを感じます。人の豊かな生活を、技術の面から支えていく。この仕事はそれだけ意義のあるものだと、私は感じています。

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