Interview

年間50億円以上の金額を動かし、原動機部品を調達。 整備センター 部品事業室部品計画部 原動機部品チーム 押尾 康太郎 2005年入社 工学部機械工学科年間50億円以上の金額を動かし、原動機部品を調達。 整備センター 部品事業室部品計画部 原動機部品チーム 押尾 康太郎 2005年入社 工学部機械工学科

原動機部門の現場からキャリアを開始。

大学院では流体力学を専攻し、数値解析の研究に力を注ぎました。研究職に進むことも考えましたが、体を動かして働くほうが向いていると思い、就職活動に取り組むことに。これまで学んだ知識を活かし、かつ世界を視野に入れながら働くことができそうだとの思いから、ANAの総合職技術職を志望しました。1年目の仕事はショップでの原動機整備。エンジンの分解や組み立てを通じ、その仕組みや整備方法を学ぶことから始まりました。さらに、航空機の心臓とも呼べるエンジンは、航空機全体の燃費性能にも大きな影響を与えます。エンジンの信頼性を向上しながら、どれだけコスト削減に結び付けられるか。この整備現場での試行錯誤の経験は、現在、B777型機の部品計画・部品調達に従事する上でも非常に役立っています。また入社3年目には急遽、当時進行中だった整備場の新設プロジェクトに参加することに。まったく想定外のジョブローテーションだったこともあり、正直、辞令を受けた直後は戸惑いもありました。しかし、今振り返れば、整備場の新設プロジェクトへの参加は貴重な経験だったと感じています。

整備場プロジェクトで多くのものを得る。

このプロジェクトでは、ゼネコンや設備メーカーの方々と仕事を共にし、大きな工事を完遂するための徹底した意識共有や厳しい工程管理の重要性を目の当たりにしました。さらに彼らの仕事に対する並々ならぬ情熱に触れることで、自分自身が仕事に向かうスタンスを築いていく上でも良い刺激になりました。また、工事の進捗報告や予算折衝のため、事業所内で運営層に報告をする機会も多く、「人に納得してもらうにはどうすれば良いか」を日々考えることで、論理的な思考やデータの扱いにも強くなることができたと思います。加えて、このプロジェクトを通じて様々な部門との接点も生まれ、社内外に幅広いネットワークを構築することができました。整備場の完成後は、現場に一時的に戻った後、業務推進室(現:事業推進部)に異動。今度は、原動機に関する事業計画の策定およびBoeing787の導入を担当することになりました。

事業運営とBoeing787導入を経験。

事業計画の策定とその推進においては、安全・品質・運航支援・生産性・コスト削減など様々な視点から目標値とそれを達成するための施策を立案し、それらを推進していきます。安全と品質においては、エンジンの整備品質を高めるべく不具合の撲滅に向けた各種取り組みや、一方で、整備作業には危険を伴う作業も一部には要求されますが、一緒に働く仲間たちに怪我をさせない仕組みづくりに取り組みます。次にエンジンにおける運航支援の観点からは、定期的な交換と突発的な不具合による交換に耐えるべく、予備エンジンを確保しておく必要があります。そのための1年間の人員計画や生産計画の策定にも従事しました。また民間企業としては、如何に効率的に、かつ適正なコストでこれらの事業活動を推進していくかという視点も非常に重要なミッションのひとつであり、生産性とコストの目標値も合わせて掲げることで、事業所全体が総合品質向上に向け努力していきます。また、もう1つの仕事として、B787型機の導入ではロールスロイス社製のエンジンTRENT1000の生産体制の構築を経験しました。「適正な資格を有する人員(Man)は足りているか」「整備の手順書(Method)は揃っているか」「設備(Machine)は整っているか」「部品(Material)は調達可能か」といった「4M」と呼ばれる整備に必要な要件を満たすべく、当該のエンジンメーカーや社内の関係部門と連携して準備を進めていきました。

いずれは部品調達で新しい価値創造を。

入社10年目となる現在は部品計画部に所属し、プラットアンドホイットニー社製エンジンの整備に必要な部品調達を担当。エンジン整備に係る費用は相当に高く、部品計画部全体で動かす年間の費用総額は数百億円におよび、私個人だけでも50億円は超えると思います。経営に対するインパクトも非常に大きいため、部品調達には様々な交渉術が求められ、例えば、まとめて購入したり、先に代金を支払ったり、独占契約を条件に価格交渉に臨むこともあります。しかし、ただ安く調達できれば良いわけでもありません。部品の品質はもちろん、ビジネスパートナーとの良好な関係構築も安全性の向上には欠かせない要素。そのためにも「適正なコストで調達すること」を心掛けています。また、部品調達においては外国人とのコミュニケーションも重要となるのですが、相手国の言葉以上に文化や価値観、商習慣を知っておくことの大切さを実感しています。イギリスとアメリカではモノの考え方はまったく違います。今後の目標に関しては、まずはこの部署で自分に求められている役割をしっかり果たすこと。その上で海外のメーカーなどに対し、これまで実現したことのないような契約内容や条件をANA側から提案し、双方が今以上にWin-Winの関係を構築できればと思います。そうしてANAの新しい価値創造に貢献できたら嬉しいですね。

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