人財開発

総合職技術職の人財開発の大きな特徴は、誰よりも航空機を知るプロフェッショナルになるために、キャリアの軸に「技術」という専門性があることです。その上で、総合職事務職と同様に多様な部署を経験し、一人ひとりの適性に合った能力や独自のネットワークを広げることで、ANAの「安心」を支えるための欠かせない存在となっていきます。ここでは、どういった能力をどのように獲得していくのか。総合職技術職の人財開発について詳しく説明します。

※「総合職技術職」は理系専攻の学生のみの受付となります。ご注意ください。

人財開発の考え方Thinking

「配置」「教育」「制度」によって経験を重ね、自律成長を目指す

ANAの人財開発の基本的な考え方は、「配置」「教育」「制度」のサイクルを通じて「経験」を積み重ね、「自律成長」を果たすというものです。総合職では特に職場での実務(On the Job) における経験を重視しており、そのうえで自ら学ぶ教育・研修の場を数多く用意しています。また総合職技術職は専門性を身に付けるために、整備現業部門においては「整備士」としての専門教育があり、社内資格や国家資格などの各種教育プログラムがありますし、スタッフ部門においては、概要から実務までを学ぶ教育があります。さらに社員一人ひとりの経歴や専門性、研修履歴などを可視化し、本人と管理職の両方が把握できる仕組みを整えることで、それぞれの自律成長へのモチベーションを高めると共に、適材適所の配置と計画的な人財開発を目指しています。

配置Position

エアラインエンジニアとしての多様な仕事を経験

総合職技術職は、「品質保証」「生産計画」「総務企画」「整備技術」「運航技術」「教育訓練」「整備現業」など航空機整備全般にわたる幅広い領域を担うため、エアラインエンジニアとしての基盤形成が必須となります。ANAでは、若年期において、この基盤を形成する人材育成プログラムがあります。
新入社員は入社後、航空機や運航について基礎を学ぶ訓練があり、その後、「機体整備(ライン、ドック)」「ショップ整備(装備品、原動機)」のいずれかに配属され、専門的な訓練により知識を高め、整備実務を行うことにより、技量を高め、経験を積みます。
また、関連するスタッフ部門でのOJT訓練などを経験することで、幅広い知識を身につけ、経験を積みます。
このように整備実務を軸足として、専門的な知識、技量、経験を身につけることで、実力を備えたエアラインエンジニアの基盤を形成します。
キャリア形成期においては、この基盤を生かしつつ、各部門で必要となる専門性を磨くと同時に、ANAの総合職として求められるマネジメント力を養っていく中で、技術とビジネスの橋渡し役を担う社員、さらにはANA全体の経営に携わる総合職技術職の社員、 国家資格を取得し、整備のエキスパートとしてグループ会社のマネジメントを担う社員など、それぞれの能力や適性に合わせて多彩なキャリアを歩んでいきます。

総合職技術職のキャリアパス例

ロサンゼルス支店空港所
(海外実務研修員)

ロサンゼルス空港で、運航間に航空機整備の実施およびアシスタントマネージャとして整備管理および空港運営の補佐

12年目・理工学部出身
現業部門・海外支店
  • 機体メンテナンスセンター機体整備部
    ※現在は、機体事業室ドック整備部

    主に格納庫内において、航空機の重整備や改造を実施
    ※一等航空整備士(B767,B777,B787)取得

  • エアーニッポン整備本部福岡整備部(出向)
    ※エアーニッポンは、2012年にANAと合併

    福岡空港で、運航間や夜間に航空機整備の実施およびチーフとして組織運営の補佐

  • ANAラインメンテナンステクニクス福岡整備部(出向)

    福岡空港で、運航間や夜間に航空機整備の実施およびチーフとして組織運営の補佐

商品戦略部企画チーム

客室内のエンターテイメントシステムなど電気機器の新規導入企画

13年目・工学部出身
本社・CS&プロダクト・サービス室
  • 機装センター整備部
    ※現在は、部品事業室装備品整備部

    自動操縦装置などの装備品整備
    ※航空工場整備士(電子装備品)取得

  • 技術部電装技術チーム

    電気関連の装備品に関わる整備プログラムやマニュアルの作成

  • 技術部客室技術チーム

    客室内の電気機器に関する整備プログラムやマニュアルの作成

教育Education

能力開発を支援する教育・研修の場を提供

総合職技術職の教育・研修で最も特徴的なものは「整備基礎訓練」と「各部門での専門教育」です。整備基礎訓練では半年かけて座学、実習、配属先でのOJT によって航空機や航空機整備に関する基礎を学びます。また、各部門の専門教育では、整備の社内や国家資格取得に向けた内容や、品質保証に関わるISO やヒューマンエラーに関する知識、教育訓練の現場で活きるインストラクションやコーチングスキルなど、部門ごと求められる能力やスキルを磨いていきます。さらに、総合職事務職と同様にあらゆる仕事の場面で最大限のパフォーマンスを発揮するための基礎となるスキルを「ビジネスファンダメンタル」と定義し、計画的に能力開発できる教育・研修の場を提供しています。

整備基礎訓練(初期研修)

「なぜ飛行機は飛ぶのか」といった初歩的な内容からスタート。大学時代の専攻に関わらず、ここで航空機や航空機整備に関する基礎から配属先でのOJTまで約半年間学んでいきます。また、この訓練の初期段階においては、近年、整備に関わるANAグループ全体の新入社員が一堂に介し、約1週間泊まり込みで行うため、その後の仕事においてのかけがえのない仲間を手に入れることができます。

カリキュラム例
整備概論
法要件、社内規定など中心に「なぜ整備が必要なのか」を大まかに学びます。
航空機全般
航空機の各構成やシステムを学びます
飛行の原理
航空力学を中心に学びます
航空機の電気
電気工学の基礎を学びます
航空計器
航空機に装備されている計器の名称、目的、原理を学びます。
基本作業
工具の名称、使用方法、部品の規格、名称、サイズなどの知識と実習(ボルトナット結合、安全線、リベット結合、表面処理、機械計測、電気計測など)
航空機の不具合
不具合(ダメージ)種類や発生要因、発生個所などを学びます

制度System

自律成長を促進する制度

海外実務研修員制度

グローバル対応力および専門性の向上を目的に、原則半年から1年間かけて、海外で実務を実施する研修制度。総合職技術職では、航空機メーカーや原動機メーカー、部品ベンダー、海外空港で実際に研修を実施している。研修生は実務のみならず、語学、文化・習慣などを実際に肌で触れ、今後のキャリア形成に生かしている。

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