エキスパートスタッフ職(障がい者採用)

内定後に採用担当者から言われた言葉が、仕事の活力に

森本 健

人財戦略室 ANA人財大学 業務推進・採用チーム

2018年4月入社 環境都市工学部エネルギー・環境工学科卒

Interview 1

夢だった
エンジニアへの道を断念

私は子どもの頃から飛行機が好きで、よく伊丹空港そばの千里川の土手まで飛行機を見に行っていました。そして将来はエンジニアとして飛行機に携われる職場で働くことを夢見て、大学では飛行機のボディの材料となるカーボンの研究を行っていました。もともと耳に障がいがあったものの、高校生くらいまでは補聴器を使えば相手の声を聞くことができました。しかし大学入学後にどんどん聴力が落ち、FMマイクを使わないと声を聞くことができなくなりました。そのため周囲がうるさい環境、マスクをつけて人と話す環境に対応できなくなり、エンジニアという仕事を諦めざるを得なくなったのです。

もちろん相当落ち込みました。エンジニアは憧れの職業で、エンジニアになるために理系の大学に進みましたし、早口な教授の授業にも懸命についていきましたから。エンジニアを諦めた後、私は千里川の土手に行き、何日も自分の将来について考えました。着陸する飛行機をボーっと眺めているうちに「飛行機に携わる仕事がしたい。たとえエンジニアになれなくても、それが自分の夢であり目標だ」と気づくことができました。そしてANAのエキスパートスタッフ職に応募する決意をしたのです。

Interview 2

不安を正直に話すことで、
素直になれた

就職活動において、私は障がいに対する不安がありました。複数社の面接を受ける中で「(障がいを)気にしませんよ」と言われることが多かったのですが、私はその言葉を「一般の社員と同じ環境で仕事をする」と捉えました。たとえば私が使うFMマイクを見て「置き場がないので仕事中に使うのは難しい」と言われたこともあります。これがないと私は会話を聞き取れないのでコミュニケーションを図りながら仕事をすることができません。ANAの面接の時、私の不安はかなり大きくなっていました。面接の担当者は私に「仕事をする上での不安や配慮してほしいことはありますか?」と聞いてくれました。そこで私は「FMマイクや会話の文字変換アプリを使いたい」と他社の面接で感じた不安を含め、自分の気持ちを正直に話しました。すると「分かりました。森本さんが働きやすい環境を作れるよう、一緒に取り組んでいきたいです」と言ってもらうことができました。

面接において、多くの学生は“採用する側とされる側”“社会人と学生”という垣根から無言の圧力を感じるもの。でも、ANAの面接では話の中から「あなたのことをもっと知りたいから教えてほしい」という雰囲気を感じました。この人にはどんな才能があるのか、その力をANAのどこで活かせるかを真剣に考えてくれているのが伝わってくると、私も頑張ってアピールするのではなく、素直に自分のことを話せるようになったのです。

Interview 3

障がい者と受け入れ部署。
どちらも働きやすくしたい

内定をいただいた後、担当者から私に面接で感じたことのフィードバックがありました。その時、「ANAグループは障がい者の法定雇用率は達成しているが、本当の意味で障がい者採用が進んでいるとは言えない。今後、森本さんと一緒に障がい者採用を変えていきたい。将来が楽しみです」という話がありました。チームの一員として迎えていただけることをとても嬉しく感じたのを覚えています。そして現在、私は人財戦略室の業務推進・採用チームで学生からの問い合わせメールを受ける担当を任されています。忙しく就職活動を続ける学生に少しでも安心感を届けることを考えながら業務に取り組んでいます。

もうひとつ、私が取り組んでいる業務。それは障がい者が採用された後、どうすればANAが働きやすい職場になるかを考えることです。私自身がそうだったように、障がい者は入社が決まった後に多くの社員の中できちんと働いていけるかを不安に感じています。そして同じくらい、配属先の人たちにも不安があるはずです。果たして新しく来るにはどんな仕事ができるのか、どんなサポートが必要なのか。事前情報も障がい者受け入れの経験もない中では、お互い不安を感じるなというほうが無理でしょう。結果的に、チームワークも仕事の効率も悪くなりかねません。

Interview 4

できないことではなく、
やりたいことを話してほしい

私たちのチームでは、障がいの内容を理解することをマニュアル化できないかと考えました。私はANA内のいろいろな部署に協力してもらい、アンケートを行ったり実際に話を聞きに行ったりしています。そこで見えてきた障がい者と受け入れる側、双方の課題を整理し、マニュアルに落とし込む。これは壮大な取り組みなので、スタートして数カ月で完成させられるものではありません。また、障がいは一人ひとり違うものですから、最後は個別のケースに応じた対応が必要になるでしょう。でも最初の入り口として、このマニュアルを利用することで物理的な面と心理的な面の両方からお互いのバリアを取り除くきっかけになればと考え、時間がかかっても絶対に完成させたいと思っています。

これからANAに応募する方々には、ぜひ“できること”“やりたいこと”を積極的に話してもらいたいですね。障がいがある以上、できないことはどうしても出てきます。私は電話対応や雑音が多い中での会話ができません。でも、できないことを考えて自信をなくすのではなく、面接や面談でできることややりたいことを自分らしくアピールしてもらえたらと思います。また、できないと考えていることもそのままにせず話してもらえたらと思います。私がFMマイクを使えば会議などに参加できるように、もしかしたら会社や配属先が少し変わるだけで解決できることかもしれません。大きな目標を抱いて、自分を高めたいと考えている人と、一緒に仕事ができることを楽しみにしています。

INTERVIEW

エキスパートスタッフ職(障がい者採用)

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